JW2世のみなさんへ

JW2世だった私がJW2世のみなさんに伝えたいこと

私が皆さんにお伝えしたいたった一つのこと

さて、私がみなさんにお伝えしたいことは、実はたった一つしかありません。なので、この投稿を読んだ後はこのサイトを閉じていただいても対して問題はありません(笑) 私がみなさんにお伝えしたたった一つのこと、それは私が今、とても恵まれた立場にあるにもかかわらず、なぜ自分を「不幸」だと感じてしまうかについてです。

 

単純に言ってしまうとそれは、ただ人に敷かれたレールを走るだけで、自分で自分の人生についての選択をほとんどしてこなかったからです。私はJWとしての生き方が不幸だとか、何かを得損なっているとか言うつもりは毛頭ありません。むしろ、JW時代に身につけた経験が、「世の人」となった後の私のキャリアにとても役立ってすらいます。私が言いたいのは、私自身が自分自身の人生にあまりにも無責任だったということです。

 

例えば私は自分がしたいと思うことを一度も「したい」と言いませんでした。したいことがあれば、ハルマゲドンの後に永遠の命を得てからすればいい、そう教えらえて育ったので、自分の気持ちすべてを自分の中に閉じ込めて何の自己主張もしませんでした。また、私がバプテスマを受けた理由も、会衆の同い年の友達がみんな受けるからでした。補助開拓も、正規開拓も、奉仕の僕になったのも全てそうです。信仰に促されてそうしたのではなく、みんながそうしているので何となくそうしたのです。

 

私の手元には今、新世界訳聖書がないので正確には書けませんが、「神が引き寄せてくださったのでなければ」私たちはだれも神を知ることができないといような聖句があったと記憶しています。そうです。私は「神が引き寄せてくださった」訳でもないのに、ただ親に連れらて、そこで仲良くなった友人たちに認められたいという気持ちだけで、その覚悟もないのに「自分はJWとして生きて行くのだ」と無責任に言っていただけなのです。そうして、流されるままに生きることによって、自分の人生に対する選択をなにもしてこなかったのです。

 

みなさんにお伝えします。みなさん自身が「自分で選んで」若い時代をJWの活動に費やしているのであれば、みなさんが一生JWとして生きるのであれ、あるいは私のように離れるのであれ、自分自身の人生を振り返って不幸だと思うようなことはきっとないでしょう。しかし、私のようにただ周囲に流されるままに若い時代をJWの活動に費やしてしまい、そして組織を離れるようなことがあれば、その後どれほどの成功を手に入れたとしても決して自分の人生から満足を得ることはできません。

 

社会的に大きな成功を手にした私から皆さんにお伝えしたい真実が一つあります。それは、「人は自分で決めたことであれば、成功により自信を得ると同時に、失敗から学ぶことができる一方で、人に決められたことからは成功しても満足感を得ることはできず、失敗すると人を恨む」ということです。人が幸福になるためには、自分の人生について責任をもたなければならず、自分の人生について自分自身で選択をしなければいけないということです。そうでない限り、どんな成功もただ虚しいものです。

 

加えてもう一つ付け加えるべきことがあるとしたら、時間は決して戻らないということです。皆さんと違い、私はJWとしての考えを捨てましたから、私にはハルマゲドン後の楽園で永遠に生きるという希望はもうありません。私がエホバの証人を辞めた時に一番悔やんだのはこのことでした。そうです。楽園が来たあとでやればいいと思っていた、若い時代にしかできなかったこと全てについて、私は人生でそれをするチャンスを永久に失ってしまったのです。もしみなさんが軽い気持ちで「楽園が来たああとにすればいいや」と言って、深く考えもせずに自分のやりたいことを後回しにする前に、もし自分がJWを辞める日が来た時に後悔しないかどうかをもう一度考えてください。

 

誤解のないように言っておきますが、これは自分のやりたいことはなんでもやりなさいということでは決してありません。例えば、深く考えもせずに10代で性交渉に耽るとしたら、みなさんがその後JWとして生きていく場合は言うまでもなく、仮に世の人として生きて行くとしても後々後悔の原因となる可能性が高いでしょう。これはあなたがJWとして生きるかどうかとは関係なく、あなた自身がこの問題に対してどんな決断をしたいかということなのです。あなたが本当に考えた上でそれを選んだかどうかということなのです。

 

みなさんはおそらく誰かに勧められたわけではなく、あなた自身の行動によってこのブログにたどり着き、あなた自身の選択でこの記事を読みました。私はみなさんに、この記事を読み終わった後、今自分が行っていることについても同じように、一度考えを廻らせ、自分自身でそれを選んだのかどうかを考えてみてもらいたいと思います。もし、あなたがこの質問に自信をもって「はい」と答えられるとしたら、あなたが将来どんな生き方を選んだとしても、必ず自分は幸福だと感じられると思います。そして、私はみなさんに是非、幸福な人生を歩んでほしいと思います。

JW2世の皆さんへ

ここへたどり着いたJW(エホバの証人)2世の皆さんへ

 

皆さんはおそらく、検索サイトを通してこのサイトへたどり着いたのでしょう。しかし、このサイトにたどり着いたということは、きっと皆さんは今、なにか悩みを抱えていらっしゃるのだと思います。

 

まずは皆さんに伝えるべきことがあります。このサイトでは、皆さんが組織を離れるべき、あるいは留まるべきといった話や、皆さんが信じてきたことが正しい、あるいは正しくないといったようなお話は一切しません。私の知る限り、現在も協会はインターネット上の背教的な情報を注意深く避けるように求めていると思いますが、このサイトではそのような情報は一切提供していません。ですので、どうぞ気楽にこのサイトの情報をご覧ください。でも、その前に私自身のことを少しお話しすべきですね。

 

私はいわゆる「2世」として育ちました、母が熱心なJWで、父は浄土真宗でした。私が生まれた時に研究生だった母は、私が幼い時にバプテスマを受け、私を集会に連れて行くようになりました。私自身は高校生の時にバプテスマを受け、夏休みには補助開拓に励み、大学生時代に(当時、高等教育を受けるJWはとても稀でしたが)正規開拓者となり、社会人になった後に奉仕の僕に任命されました。典型的な2世のキャリアですね(笑) しかしその後、色々と思うところがあり組織を離れることになりました。私が離れた理由について皆さんにお話しするつもりは一切ありません。それをしてしまうと、先ほど皆さんに約束した、「組織を離れるべき、あるいは留まるべきといった話はしない」という約束が守れなくなるからです。組織を離るという決断をした私の考えを書いてしまうと、どうしてもネガティブな情報になってしまうからです。いずれにせよ、私は組織を離れる道を選びました。 そしてその後、10年余りの月日が流れて今日に至っています。

 

さて、今の私のついても少しお話ししましょう。そして、私がなぜこのブログを開設したかについても少しだけお話しします。私は当時のJW2世としては珍しく高等教育を受け、大企業に就職したので、現役のJWの時にもとても給料の良い仕事に就くことができていました。しかし、JWの活動に費やしてきた熱意と時間をすべて仕事に振り向けるようになった現在、当時とは比べものにならないほど社会的な成功を手にしました。今、私は当時の4倍のお給料を頂いています。「世の人たち」からも羨まれるような、いわゆる「エリート」と呼ばれるような立場にいます。しかし、正直に告白すると、自分が「恵まれている」とか「幸せだ」という気持ちには全くなれません。それは、自分自身の若いころの経験のせいです。ただし、はっきりと皆さんに伝えたいのは、それは私が若い時をJWとして生きてきたからでは決してなく、自分自身の考え方の問題でそうなったのです。私が現役のJWだったころに仲の良かった友人たち(今の私には、彼らを兄弟姉妹と呼ぶ資格はありません)の仲の幾人かは、今もJWとしてとても幸せに生きていると間接的に聞いています。ですから、 JW2世だから不幸になるなどということは絶対にありません。しかし、私のように間違った考え方をもってしまった2世は、その後、組織に留まるにせよ、離れるにせよ、とても不幸になってしまうのではないかと思います。

 

私がこのブログを開設した理由はまさにそこにあります。私は皆さんに私と同じような気持ちにはなって欲しくないと思っています。皆さんが組織に留まるのか、あるいはそこを離れるのかは、皆さん自身が決めることです。しかし、私は皆さんが子供のころからどれほどの犠牲を払ってきたかを知っています。その大変さも知っています。そして、皆さんの払ってきた努力はとても素晴らしいものだと思っています。ですから、皆さんの先輩の2世として、皆さんには是非、後悔のない生き方をして欲しいと考えています。たとえ皆さんがどんな道を選ぶとしても。私の経験が、みなさんの将来の幸せに少しでも役立てば幸いです。

 

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最後にここにたどり着いた長老の皆さん、あるいはベテルの皆さんがいらっしゃればお伝えします。私は組織の若者に対して何かネガティブな情報を提供するつもりは一切ありません。しかし同時に、私自身は組織に戻るつもりは一切ありません。ですから、私に直接であれ間接的にであれコンタクトを試みるのはお控えください。私がここに書く情報が皆さんにとっても有益なものとなり、皆さんが組織の若者、特に2世の若者をよりよく理解し、彼らをより幸せにする助けとなれば幸いです。